2016年3月16日☆ 小節・『風に吹かれて』のこと

昨日の河北新報の春秋欄に「源氏物語」の主人公「源融が塩釜に住んで居たかも知れない」とありました。 ご存知、紫式部が書き残した源氏物語には古来より三人のモデルがいると言われています。 「藤原の道長」「源の融」「藤原の実方」です。そして「源の融」は私が書いた小説「風に吹かれて」にも京都の「枳穀亭」を作った「河原の大臣」として登場します。 小説を書くとき作家は、主人公のキャラを際立たせるため、このような手法を用いる事があります。マリオ・プーゾーが描いた「ザ ゴッドファーザー」にも、ニューヨークの五大組織のドンの、事績とキャラクターが盛り込まれています。 それを映画にする時、コッポラ監督はマーロン・ブランドーに見事に演じさせています。まず、容姿・スタイルは五大ファミリーのひとつ、プロファッチ ファミリーのドン「ジョセフ・プロファッチ」です。 そしてあのドン・ヴィトー・コルレオーネが話すときの「ゼェゼェ声」はフランク・コステロそのものです。 登場人物の名称にも、プーゾーに近かったゴッドファーザーの「ヴィトー・ジェノバーゼ」の名前を盛り込み、ニューヨークの大物のドンに万遍なく気を配ったようです。(あとが怖いので)(笑) このような伝記的な映画を観るときは、史実や人物を監督がどのように描くかを見るのも楽しみのひとつです。 (創作の秘密や諸般の事情で必ずしもストレートに描けないシーンも有ります) さらに主人公では有りませんが、パートⅡに登場するハイマン・ロスのモデルがマイヤー・ランスキーです。そして、モー・グリーンがバグジー・シーゲルです。また同じくパートⅡで若きドン・ヴィトー・コルレオーネや、幹部のクレメンツァとテッシオが拳銃の修理所に行くと、少年がフルートを吹いて、古いシシリー民謡を聴かせる場面があります。 あの人物のモデルがのちに音楽家になり、パートⅠ~Ⅲなどの映像音楽を手がけた、カーマイン・コッポラで、コッポラ監督の父親です。映像の中で父親が「カーマインあの曲を聞かせておくれ、古いシシリーの歌だ」というシーンです。 関心のある方はぜひ、アマゾン・ビデオやネットフリックス、でご確認ください。

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